任期満了に伴う長崎県知事選挙(2022年2月3日告示、2月20日投開票)に新人の大石賢吾氏が当選を目指して立候補する意向を表明されていますので大石氏に関する情報をまとめています。
大石賢吾氏の
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・経歴
・学歴
・ご家族
・年収
・実績や評判
・公約
・その他
などについて記事をまとめていこうと思います。
大石賢吾/長崎県知事選挙の経歴や家族は?
名前 | 大石賢吾(おおいしけんご) |
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生年月日 | 1982年7月8日 |
出身地 | 長崎県南松浦郡富江町(現五島市)生まれ |
最終学歴 | カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)生化学・分子生物学卒業、千葉大学医学部卒業、同大大学院博士課程修了 |
職業(前職) | 医師・元厚生労働省医系技官 |
趣味 | ラグビー…全国高校ラグビー大会(花園)出場経験あり |
大石賢吾氏は、1982年、長崎県南松浦郡富江町(現五島市)生まれで、実家は養鶏場・卵屋です。
富江町立富江小学校・富江中学校・長崎県立長崎北高等学校を経て、2006年にカリフォルニア大学デービス校生化学・分子生物学を最優秀の成績で卒業しました。
同年に、長崎大学熱帯医学研究所感染症内科に入職します。
その後、2012年に千葉大学医学部医学科を卒業し、同年に千葉大学医学部病院に入職します。
6年後の2018年に同大学大学院博士課程を修了しました。
2020年から厚生労働省医政局地域医療計画課救急・周産期医療等対策室 室長補佐(新型コロナウイルス対策推進本部医療班兼務)、2021年からは国立研究開発法人日本医療研究開発機構 革新基盤創成事業部事業推進課 課長(千葉大学精神神経科非常勤講師兼務)をしています。
(以上、「大石賢吾氏 公式サイト」情報を時系列に再構成)
東京の霞が関勤務でしたが、「長崎のために働き故郷に恩返しをするという想いから妻と子3人でUターン。」(Twitter)されました。
大石賢吾/長崎県知事選挙の学歴は?
大石賢吾氏の学歴は、長崎県立長崎北高等学校卒業、カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)生化学・分子生物学卒業、千葉大学医学部医学科卒業、千葉大学大学院博士課程修了です。
出身高校は?
長崎県立長崎北高等学校は長崎県長崎市に所在する、1964年創立の比較的新しい学校です。
長崎市北部の人口急増に応えるために設置されたそうです。
全日制普通科の学校であり、卒業生の大半が「長崎大学」「大分大学」「宮崎大学」などの地元の国公立大学や私立大学に進学しています。
出身大学は?
1)カリフォルニア大学デービス校(UC Davis)
10大学からなるカリフォルニア大学システム(UC system)はアメリカ合衆国で最大規模の州立大学群であり、カリフォルニア大学バークレー校(UCB)を旗艦校としています。モットーはラテン語で「fiat lux」(「光あれ」の意味です)。
UCBは1868年設立で、カリフォルニア大学の発祥校であり、最古の歴史を有します。
デービス校(UC Davis)は、1959年にUC systemを構成する10大学の一員となりました。
UC System設置時は同校とサンフランシスコ校(UCSF)(1873年創立)の2校でした。
各キャンパスはそれぞれ独立に運営される別の大学であるため、カリフォルニア大学という大学が単体で存在するわけではありません。
UC Davisは、カリフォルニア大学バークレー校の農学専門学校として1909年にデービス市に創立されました。
当時のUCBにも農学部は存在していましたが、研究が主眼だったので、実践的な内容を主眼に置いた農学校が望まれたのです。
UC Davisは現在、東海岸の名門私立大学連盟であるアイビーリーグと並び、高い水準の教育が受けることができる公立大学群パブリック・アイビーの一校であり、世界でも屈指の生物及び農業関連の研究設備を誇る名門校です。
教員・卒業生・研究者等がノーベル賞・ピューリッツァー賞等を受賞しています。
2)千葉大学
旧制官立千葉医科大学の流れを汲む、旧官立大学の一つです。
新制国立大学として発足した当時は、5学部(医学部、園芸学部、学芸学部、工芸学部、薬学部)でした。
その後に学部・研究科の拡充改組を重ね、現在は10学部(国際教養学部、文学部、教育学部、法政経学部、理学部、医学部、薬学部、看護学部、工学部、園芸学部)を擁しています。
大学院には、人文公共学府、専門法務研究科(法科大学院)、教育学研究科、融合理工学府、園芸学研究科、医学薬学府、看護学研究科、総合国際学位プログラム、国際学術研究院、人文科学研究院、社会科学研究院、理学研究院、工学研究院、園芸学研究院、医学研究院、薬学研究員、看護学研究院があります。
前身となった学校に個性的なものが多かったこともあり、それを引き継ぐ形で国立大学としては独自色の強い学部・学科が多いのが特徴だそうです。
大石賢吾/長崎県知事選挙の家族は?
大石賢吾氏は、奥様とご子息・ご息女の5人家族です。上から長男-長女-次男です。
大石賢吾/長崎県知事選挙の年収は?
大石賢吾氏は、2021年度から国立研究開発法人日本医療研究開発機構 革新基盤創成事業部事業推進課 課長を務められました。
同機構は、従来、医療分野の研究開発への国からの支援が各省庁でバラバラだったことの弊害を解決するために設置された司令機構です。
2020年度から勤めていた厚生労働省医政局からの出向か移籍だったと思われます。
同機構の給与水準については、同機構のホームページの情報公開-附帯決議等をふまえた総務省通知に基づく情報公開のページの「役員の報酬等及び職員の給与の水準」の欄に「令和2年度(2020年度)分」が掲載されていました。
大石氏は課長だったので常勤職員と考えられ、2022年3月末まで務めていれば、年収は約900万円だったと想像できます。
ただ、長崎県知事選挙に立候補するために2021年12月21日付で辞職しているので、同機構への勤務期間は10か月弱です。そのため、同機構職員として支給されたのは700万円程度だったと思われます。
他に、千葉大学精神神経科非常勤講師を兼務されていました。
1コマ20,000円として週1コマ、年間30コマの講義をすると、年間60万円となります。
2021年度の年収の合計は、現時点では750万円ほどと思われます。
大石賢吾/長崎県知事選挙の実績や評判は?
大石賢吾氏は、これまでのところ政治家ではなく、医師・厚生労働省医系技官ですが。
医師として広く医学を修められたことはもとより、日本医療研究開発機構でも平均年齢以下にも関わらず課長を務められていたことから、医系技官としても将来を嘱望されていたものと思われます。
大石賢吾/長崎県知事選挙の公約は?
大石賢吾氏の公約は、2月4日付の西日本新聞では、次のとおりでした。
➁医療費支援や必要な物資の支給など子どもを産み育てたいと思える支援を講じる。
➂大胆なデジタル化で行政機能を効率化。
➃地場産業活性化や起業支援、企業誘致により雇用創出を図る。
➄グローバル教育導入とスポーツ振興。
➅医療、ITで人材を育成する。
別の記事では、取り組むこととしては、人口減少対策や地域医療体制の充実などを挙げられているので、特に➀➁は優先順位が高いと思われます。
それを実現するためのインフラ整備についても熱心に語られていました。
また、公式サイトの「政策」で14の政策ポイントを示されています。
コロナ禍の時期に鑑み、自らが知事に当選した暁には、退職金を辞退する旨、政策ポイント第14項で宣言されています。
大石賢吾/長崎県知事選挙の立候補した理由は?
大石賢吾氏が政治家を志した原点は、臨床医時代に介護の現場で、医療だけでは解決できない課題に直面し、それを機に「公助のあり方を変えたい。そのためには政治家にならなければならない。」と思ったことだそうです。
とはいえ、いきなり政治家になれるわけでもないので、自分にできることを考えて、医系技官として厚生労働省に入所しました。
中村法道知事が県議会で「県政は大きな変革の時期を迎え、次の世代にバトンタッチする良い機会」と発言されたことを受け、「長崎のために力を尽くしたい。候補者が決まらない中で私がその責務を担わせてほしいと、(立候補を)決断した」とのことでした。
Twitterでも語られている、故郷長崎への思いも、背景としてあったのでしょう。
中村知事が4選を目指して立候補されたのは大石氏と同日の2021年12月21日でした。
中村知事の立候補表明への逡巡が、他の立候補の動きを誘発したとの分析があります。
元々自身は立候補する意志はなく、県政を託そうとしていた県幹部の方がいたのですが。その方が急遽、知事選に出馬できなくなったから、中村氏自身が立候補に踏み切らざるを得なくなった模様です。
大石賢吾/長崎県知事選挙の選挙結果は?
大石賢吾氏の国・地方公共団体への立候補は今回が初めてと思われます。
今回の選挙では日本維新の会の推薦を受けています。
自由民主党県連は大石氏の推薦を決めましたが、約半数の自民党県議会議員は対立候補で現職の中村法道氏を支持し、保守分裂選挙となります。
大石氏は他に、県医師連盟を含む医療系団体などの推薦と、母校の県立長崎北高同窓会などのバックアップも受けています。
大石賢吾/長崎県知事選挙の引退の可能性は?
大石賢吾氏にとって、今回が政治家としてのスタートを占うことになると思われます。
日本維新の会と自由民主党県連をはじめとする、多くの団体の推薦・バックアップを受けているので、勝算は十分あると考えます。仮に当選できなくても惨敗になるとは想像しにくいです。
まだ39歳の若さであり、引退の可能性は低いでしょう。
まとめ
当サイトで、現職知事の中村法道氏の記事に添付されていた以下の動画は、大石賢吾氏の立候補の理由について知る上でも大変参考になりました。
候補者の方々には、総じて誠実さを感じましたが、大石氏が他の候補者の意見に度々頷き、時々メモを取られているような姿が印象的でした。
クロストークの場でも、政策を磨くためと思われますが、他の候補者から創造的な意見を引き出すための質問をされていました。
この傾向は他の候補者の方にも見受けられましたが、大石氏には際立っていたようです。
これには、大石氏の人柄と共に現状の立場も反映しているように思われます。
クロストークは1人ずつの質問者が1人の相手を指名する形で2巡しましたが、指名相手は、1巡目は大石氏から宮沢由彦氏への質問を除いて全て現職の中村氏に、2巡目は全て大石氏だったことも象徴的だったと思います。
また、長崎県は被爆地であり、必出のテーマとして核兵器への対応があります。
そのことについての視聴者からの質問が寄せられた時、大石氏が核兵器反対を明言されていましたので、筆者としても安心しました。その反対の候補者も居られたことに、現在の国際情勢の深刻さを感じましたが。
ただ、このことについては、自身が被爆2世である中村氏の方が格段に強い核兵器廃絶のメッセージをもたれているのは確実でしょう。
今回の選挙は保守分裂であり、大石氏と中村氏が本命であろうと、他の候補者も予想しているように見受けられました。
クロストークで「自由民主党の推薦を受けているので、同党に反する政策はできないのでは?」と他の候補者から質問をされましたが、「自分は自由民主党の推薦を受けてはいるが、あくまでも無所属として立候補している。
政策に同党と反することがあっても問題ではない。」と回答されていました。是非、貫いてほしいと願います。
投票の日まで、正々堂々と、今のような政策論を戦わせてほしいと思います。
県知事になられた場合には、現職の中村氏から、核兵器廃絶のメッセージをはじめ、受け継ぐべきものはしっかりと受け継いでほしいと感じました。