2023年4月に日本銀行総裁の黒田東彦氏が任期満了を迎えるにあたって、水面下で後任選びが始まっています。
ポスト黒田として有力視されているのが、副総裁である雨宮正佳氏と大和総研理事長の中曽宏大氏です。
現総裁である黒田東彦氏は2013年の総裁就任以降、2%の物価安定目標の実現を目指し、大規模な国債の買い入れやマイナス金利といった金融緩和を続けてきました。
しかし、その金融緩和の弊害も目立ち始めており、次期総裁は難しい金融政策運営に直面するのは避けられないとみられています。
今回は、次期総裁候補の一人である雨宮正佳氏について以下の内容をまとめました。
- 経歴
- 家族
- 実績
- 金融政策
雨宮正佳/次期日銀総裁候補の経歴は?
名前 | 雨宮正佳(あまみやまさよし) |
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生年月日 | 1955年9月30日 |
出身地 | 東京都 |
最終学歴 | 東京大学経済学部 |
職業(前職) | 日本銀行副総裁 |
趣味 | クラシック音楽 |
雨宮正佳氏は、東京大学経済学部卒業後、日本銀行に入行します。長く企画局で活躍し金融政策の立案に携わってきました。
2010年には日本銀行理事に就任し、その後2018年に日本銀行副総裁に就任しました。
副総裁の任期は、2018年3月20日から2023年3月19日です。
雨宮正佳/次期日銀総裁候補の学歴は?
雨宮正佳氏は、都立青山高等学校、東京大学経済学部を卒業しています。
出身高校は?
東京都立青山高等学校は、学校群制度導入時代に実績を伸ばしてきた学校で、現在は東京都教育委員会から進学指導重点校に指定されています。
難関国公立大学合格を目指し、土曜授業、外部模試、東大特別講座などを行い、大学進学を視野に入れた質の高い授業を行っており、約7割の生徒が現役で大学に進学しています。
出身大学は?
東京大学は、欧米諸国の諸制度に倣った、日本国内で初の近代的な大学として1877年に東京開成学校と東京医学校が合併し設立されました。
駒場キャンパス、本郷キャンパス、柏キャンパスの主な3つのキャンパスで教育、研究の内容を異にする珍しい形態をとっています。
また、東京大学の教育の大きな特徴は、リベラル・アーツ教育を重視していることにあります。
学部入学者は全員が、文科一類、二類、三類、理科一類、二類、三類に分かれて教養学部に所属して、2年間の前期課程を履修します。
その後、10学部(法学部、医学部、工学部、教育学部、理学部、農学部、経済学部、教養学部文科、教養学部理科、薬学部)に分かれて2年間の後期課程を履修することになります。
雨宮正佳/次期日銀総裁候補の家族は?
雨宮正佳氏、明治の鉄道王の異名もとる甲州財閥の巨頭である雨宮敬次郎の玄孫にあたるそうです。
また奥様は幼馴染で、音楽大学の出身とのことです。
ほかに家族に関する情報を調べてみましたが、見つかりませんでした。
雨宮正佳/次期日銀総裁候補の年収は?
雨宮正佳氏の今の役職である、日銀副総裁の報酬は日本銀行の公式ホームページによると以下の通りとなっています。
役員手当(半期あたり)429万4000円×2=858万8000円=2766万8000円
副総裁としての年収は2766万8000円とのことです。
ほかに収入があるかを調べてみましたが、情報はありませんでした。
雨宮正佳/次期日銀総裁候補の実績は?
雨宮正佳氏の日銀副総裁としての実績を簡単にまとめました。
2013年 異次元緩和の原案のまとめ、量的・質的金融緩和を導入
2016年 事務方を束ねてマイナス金利政策を起案
2016年9月 長短期金利操作付き量的・質的金融緩和を導入
雨宮正佳氏は、金融政策を立案する企画担当に長くかかわっており、大規模な金融緩和を推進する黒田総裁を実務面で支えてきました。
雨宮正佳/次期日銀総裁候補の金融政策は?
雨宮正佳氏は、日銀内でも量的緩和政策をいち早く提唱し、4半世紀にわたり非伝統的金融政策にもかかわってきました。
しかし、10年近く続いた黒田総裁による異次元緩和への批判が強まっている中、次期日銀総裁には大規模な金融緩和からの転換が求められています。
雨宮正佳氏が日銀総裁に就任した場合は、黒田総裁の路線が継続されるとの見方があります。
自身の講演で賃金上昇を伴う形で2%の物価安定目標を持続的、安定的に実現することを目指すとしており、金融緩和を継続する必要があるとも述べています。
まとめ
2023年4月に任期満了を迎えることから、日本銀行総裁の後任選びが水面下で動き始めています。
現副総裁の雨宮正佳氏と大和総研理事長の中曽宏大氏が有力候補とみられており、特に黒田総裁の下でも政策のブレーンとして支えてきた雨宮正佳氏は最も有力な候補といえるのではないでしょうか。
雨宮正佳氏は、アベノミクス継承を唱えるリフレ派から支持されているだけでなく、経済界からは円安に歯止めをかけてくれるのではないかという期待が寄せられています。
次期総裁は、誰がなっても難しい金融政策運営に直面するのは避けられないといわれており、政府や日銀OBの思惑も絡み難しい人事になるのではないでしょうか。
私も今後の経済の行方も含めて、注目していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。